ふるさとの味

400年を超える歴史と情緒あふれる城下町
食への愛着、こだわりが全国に誇る、ふるさとの味

恵みの水

古くから水が良いところには『人』そして豊かな『食』が生まれます。

大野市は福井県のシンボルにもなっている九頭竜川(流域面積2,930km²は福井県の面積の約70%)の上流に位置しています。周囲には霊峰白山、日本百名山の荒島岳など1,000mを超える山々が連なり雄大な自然に囲まれています。山々に降り注ぐ天水は地下深くに蓄えられ大地を巡り大野盆地を潤します。

地下水が豊富な大野市は、名水のまちとして知られ『名水のまち百選』にも認定され、市内には『名水百選 御清水』『平成の名水百選 本願清水』など湧水地が点在しています。

豊かで清らかな水は農作物はもとより、日本酒や醤油、味噌、酢などの発酵食品を育み、様々な食品に活かされています。

 

豊かな自然と雪国が育む故郷の味

大野市は福井県の内陸に位置し、石川県と岐阜県に隣接します。福井県で最も面積も大きく、約90%とほとんど森林が占める自然あふれる地域です。四方を1,000m級の山々に囲まれた大野盆地に降る雨は1年間で2,600mmを超えており全国平均の約1,600mmに比べ大変多い地域となっています。また冬の寒い時期には気温は氷点下を下回り1mを超える積雪があります。

雄大な自然と雪国特有の風土が豊かな食文化を育んできました。
日本全国に多くのファンがいる里芋の煮っころがしに代表される郷土の味。在来種特有の噛むたびに香り高い味わいが口中に溢れる大野在来そば。大野人の食への愛着が全国に誇る、ふるさとの味を生み出してきました。私たちの暮らしの近くには古くから受け継がれてきた伝統の味があります。

 

醸造蔵が多くの残るまち

織田信長の部将「金森長近公」が大野へ入封後、京の都に模して碁盤の目の町をつくりました。400年を超えた今でも碁盤の目をした町並みが残り、歴史と情緒あふれる城下町となっています。城下町には創業400年を超える造り酒屋をはじめ醸造蔵が多くあります。

福井県は人口あたりの酒や調味料の製造業数が全国5位と多く、大野市には日本酒やワインの酒類の醸造蔵のほか、醤油、味噌、酢などの調味料の醸造蔵があります。手間と時間を惜しまない大野人の食への愛着、こだわりが全国に誇る、ふるさとの味を生み出してきました。

 

醤油・味噌

原料を仕入れてから製品までを一貫生産している醤油蔵は全国で1割ほどと言われています。大野市の醤油蔵は伝統の本醸造方式にこだわり、大豆を蒸すところから、麹づくり、発酵熟成、搾り、火入れまで、全て職人の手により行われます。仕込みを左右する重要な水は、もちろん天然の地下水を利用します。

雪国ならではの寒さの中でじっくりと発酵、熟成された醤油・味噌は大野の食文化を支えています。

 

 

酢は酒からつくられることから「酒のあるところかならず酢あり」 とも言われており、酒蔵が栄える地域には必ずお酢があり、その地域の食文化を支えています。現在、多くの酢は醸造用アルコールを利用し醸造されています。さらに醗酵を早く進めるために機械で発酵を進めています。

大野市の醸造蔵では原材料にこだわり、手間と時間をかけてつくることで、酢が持つ本来のうま味、香りを生み出しています。